これからの住宅問題ー誰もが安心して生活を送ることは可能か⑥

query_builder 2022/01/15
ブログ

前回は空き地を農地に転用するには大変な労力が必要なことをお伝えしました。空き家・空地は超過供給の現象で、需要と供給のバランスが悪いことも一因です。いわゆるロスジェネ世代が住居の重要な要素においても厳しい状態におかれいることも最近のデータで読み取れます。

では、このような現実に対して低所得者、高齢者等社会的に弱い立場の人々も

不公平を緩和・回避できるような支援は…、ありました。「公営住宅」です。

地方公共団体がこれらの人々に支援してきましたが、はたして理想的な手段といえるか、公営住宅の問題を考えながら、再分配について考えてみましょう。


公営住宅は戦後国民の住宅不足を解消するために、国と地方公共団体が促進してきました。令和に入ってから全国で約214万戸のストックがあり、このうち7割が築30年以上経過しています。世帯年齢は60才以上が6割を占め、管理上において課題が顕著になってきています。

特に問題となっているのが長期修繕計画が立てられないことです。厳しい財政状況下において老朽化した大量の公営住宅を立地条件や構造、部材これまでの管理状況等を適宜修正するのは容易ではありません。


住宅の総量は十分にあるけれど、世帯の世代間と住宅の広さのミスマッチ(公営住宅は広さ40㎡前後が多い)、そして老朽化した建物…。解消できる方法はあるのでしょうか。次回につづきます。



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